雪舟と探幽の「瀟湘八景」そして蕪村の「夜色楼台図」(その一)
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図1 雪舟筆「瀟湘八景」(狩野探幽「写」: 寛文十一年《一六七一》「写」=紙本墨画、巻子装、三三・一×五二〇・九cm、早稲田大学図書館 )のうちの「烟寺晩鐘」
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図2 雪舟筆「瀟湘八景」(狩野探幽「写」: 寛文十一年《一六七一》「写」=紙本墨画、巻子装、三三・一×五二〇・九cm、早稲田大学図書館 )のうちの「漁村夕照」
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図3 雪舟筆「瀟湘八景」(狩野探幽「写」: 寛文十一年《一六七一》「写」=紙本墨画、巻子装、三三・一×五二〇・九cm、早稲田大学図書館 )のうちの「洞庭秋月」
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図4 雪舟筆「瀟湘八景」(狩野探幽「写」: 寛文十一年《一六七一》「写」=紙本墨画、巻子装、三三・一×五二〇・九cm、早稲田大学図書館 )のうちの「山市晴嵐」
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図5 雪舟筆「瀟湘八景」(狩野探幽「写」: 寛文十一年《一六七一》「写」=紙本墨画、巻子装、三三・一×五二〇・九cm、早稲田大学図書館 )のうちの「遠浦帰帆」
図6 雪舟筆「瀟湘八景」(狩野探幽「写」: 寛文十一年《一六七一》「写」=紙本墨画、巻子装、三三・一×五二〇・九cm、早稲田大学図書館 )のうちの「瀟湘夜雨」
図7 雪舟筆「瀟湘八景」(狩野探幽「写」: 寛文十一年《一六七一》「写」=紙本墨画、巻子装、三三・一×五二〇・九cm、早稲田大学図書館 )のうちの「平沙落雁」
図8 雪舟筆「瀟湘八景」(狩野探幽「写」: 寛文十一年《一六七一》「写」=紙本墨画、巻子装、三三・一×五二〇・九cm、早稲田大学図書館 )のうちの「荒天暮雪」
上掲の「荒天暮雪」(図8)は、雪舟が七十六歳の時に、高弟の如水宗渕に与えた「破墨山水図」(図9-2)の一部を取り込んだ雰囲気でなくもない。その「破墨山水図」では、遠
景に淡い薄墨で、いわゆる「荒天暮雪」の雪の山がかすかに描かれている。
上掲の「荒天暮雪」(図7)を見ただけでは、いわゆる「瀟湘八景図」の「荒天暮雪」の景との印象は薄いのだが、これは、「平沙落雁」(図6)と横続きになっていて、「平沙落雁」(図6)の、落雁の左方の遠山が、「破墨山水図」(図8)の後方の遠山ということになろう。
すなわち、横長(巻物)と縦長(掛幅)との差異というものを際立たせている。これは、他の「烟寺晩鐘」(図1) 「漁村夕照」(図2) 「洞庭秋月」(図3) 「山市晴嵐」(図4) 「遠浦帰帆」(図5) 「瀟湘夜雨」(図6) 「平沙落雁」(図7)においても同様で、その左右との関連を吟味しながら鑑賞して行く必要がある。
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